ひととなり(Vol.3):輝く未来へ ~活躍する高校生にエールを~

 今回のひととなりは、「~活躍する高校生にエールを~」と題し、松川町出身の高校3年生、松下 陽佳(はるか)さんをご紹介いたします。

 松下さんは現在、下伊那農業高等学校で勉学に励まれており、今年6月に開催された「第40回英語弁論大会 長野県予選会」では見事、最優秀賞を受賞されました。

 地元松川町から、素晴らしい結果を残す高校生が育っていることは、同じ町民として、とても嬉しく、誇らしい思いです。同時に、様々な分野で活躍する高校生が、今後も数多く育っていって欲しいと願います。

 それぞれの分野で活躍されている高校生の皆さんに心からエールを送ります。そしていつか、一人ひとりが輝く 笑顔あふれるまちを一緒に育てていきましょう。

松下 陽佳(まつした はるか)さん

人生をより楽しくする「プラビダの精神」にコスタリカで出会う

 帰国後、町のイベントに参加し、多くの方にコスタリカの魅力を伝える活動も行う。

 平成30年(2018年)に松川町主催のコスタリカ・スタディツアーに参加しました。コスタリカ共和国(以降コスタリカ)へ研修旅行へ出発する前、世界幸福度ランキングで日本が58位であるのに、コスタリカは12位だと聞きました。なぜコスタリカの人は日本人よりも幸せを感じているのか知りたいと思いながら、コスタリカへと向かいました。

 現地を訪れて気づいたのですが、コスタリカの人はとても陽気でフレンドリーでした。幸せに暮らす彼らを見て、なぜそんなに幸せを感じているのか尋ねたところ、「私達はプラビダ(Pura vida)の精神を大切にしているから」と答えが返ってきました。

 プラビダは直訳すると「純粋な人生」という意味のスペイン語ですが、コスタリカでは 「こんにちは」、「ありがとう」といった日常の挨拶や、「最高」、「頑張ろう」、「大丈夫」といったポジティブで前向きな言葉として使われています。

 リラックスしてシンプルな生活を送るという彼らのモットーやスローガンのようなものです。

 このプラビダの精神が人生をより楽しくするから、コスタリカの人は多くの幸せを感じているのだと気づきました。

コスタリカから帰ってきてからの自分の変化

コスタリカにて現地の学生と交流を深める

 コスタリカでプラビダの精神に出会い、私も考え方がポジティブになったので、人のことを悪く思うことがなくなりました。例えば、誰かが失敗をしてしまった時に、コスタリカに行く前でしたら「なにやってんだよ、しっかりしろよ」と思ったでしょう。しかし、プラビダの精神を持つようになってからは、「この人だって失敗したくてした訳じゃないし、一生懸命やってる。その人も大変なのに私達のために一生懸命やってくれてるんだから、まずはそこに感謝しないと」と自然と思うようになり、失敗した人にポジティブな声をかけることが自然とできるようになりました。

 また、プラビダの精神を日本語だけでなく英語でも広く伝えて行きたいという思いもあり、国際教育実績発表会(2020年2月)に参加しました。この発表会で、最優秀賞をいただくことができました。このこともあり参加した、「第40回英語弁論大会 長野県予選会」(2020年6月)でも最優秀賞をいただき、関東北信越静地区大会にも出場させていただきました。

 これからももっと多くの方にプラビダの精神を知っていただきたいです。

ポジティブで幸せな人生を伝えたい

 将来、私は保育士になりたいと思っています。高校卒業後は、保育士になる夢を叶えるため県外の短期大学に進学したいと思っています。

 また、海外の保育園にインターンシップで参加し、子どもたちに日本と海外の国の良いところを伝えて行きたいです。

 そして松川町に帰って来て、保育士として町の子どもたちに、ポジティブで幸せな人生を送ることを教えられたらと願っています。もし、悩んだり、困っている子どもがいたら、魔法の言葉「プラビタ」で助けてあげたいです。

おわりに

 今回、コスタリカでプラビダの精神を知り、多くの人にも幸せな生き方、プラビダの精神を伝えてきたいと頑張り、弁論大会で賞を受賞された松下さんをご紹介いたしました。松下さんが高校卒業後、町外で経験を積まれていずれ松川町に帰って来てくださり、町を担っていく人物になってくださることを強く期待しています。

 松下さんのほかにも、松川町では将来有望な高校生や若者が育っています。ひととなりでは引き続き、活躍する松川の若者についても紹介していきます。お楽しみに。

ちょっとここで coffee break☕ :コスタリカってどんな国

 中米にある非武装中立国のコスタリカは世界一幸せな国と言われています。

面積は四国と九州を合わせたほど、人口は東京の半分以下。美しい海や緑豊かな山々には、世界でも珍しい動植物と、美味しい南国フルーツに溢れています。

 コーヒー豆の栽培も盛んで、1年中あたたかい気候の穏やかな国です。

 松川町は、コスタリカの東京2020オリンピック・パラリンピックのホストタウンにもなっております。(これまでのホストタウン事業はこちらをご覧ください。)

 皆さんも、東京オリンピック・パラリンピック協議大会に向けて、コスタリカ共和国を応援しましょう。

更新日:2020年08月13日